スギの葉精油製造のきっかけ

 

2010年12月31日 朝から雪が降り1日中降った雪で北山(雲ヶ畑)はその冬一番

の積雪に覆われました。年が明け2011年1月1日 朝には雪はやみ日がさす元旦を迎

えたのでしたが昼前からまた雪が降り出し夜には本格的な降雪、前日に積もった雪の上に

さらに積雪が増し、翌朝には雪の重みで弓なりに曲がった北山スギが道路わきの所どころ

に見られました。 間もなく雲ヶ畑全域で停電、雪の重みで北山スギが折れて将棋倒しの

様に山の斜面一面が倒木し斜面下に通っていた電線に覆いかぶさり電柱を3本倒したのが

原因。 復旧には夕方までかかりました。

この日の雪で北山では多くの山で同じような斜面一面が将棋倒し状態の倒木が発生しまし

た。 近年の林業不況のおり倒木した山の再生にかかる負担は森林荒廃にさらに拍車をか

ける冬となりました。

この雪による倒木は私の山でも発生しました。 北山丸太用に育てたスギの木は雪の重

みで倒木すると商品価値はゼロ、また放置は森の荒廃につながるので伐採、除去を行なわ

ねばなりません。 なんと「もったいない」と思案にくれていた時に、年末にテレビで放

映されていた「和精油」のことを思い出しました。

精油ことエッセンシャルオイルは植物の香りの素となる成分で、ラベンダーやローズ等

の名称はよく耳にするものです。 これらはほとんどが海外から輸入された物のようです

が、放映で紹介されていたのは 日本のヒノキから採取したエッセンシャルオイルの利用

についてでした。

スギの木から精油が採れれば倒木した北山スギの利用につながらないかと考え、色々調

べたところスギの木からも精油の採取が出来そうで、その葉からの精油には心地よい香り

の他に色々な効能もあることがわかりました。

スギの葉から採った精油は良さそうなことは分かったのですが、採取の方法は少し難し

そうで大きなプラントを購入するには先の見えない事なので、大学時代の経験(京都府立

大学農学部林学科)を思い出しつつ簡単なプラントを作製しスギの葉から精油の採取の実

験を開始、1ヶ月ほど思考錯誤した末、スギの葉を蒸した蒸気の蒸留水1リットルから

CC程度の精油採取に成功。 その心地よい香りに感激。

季節によって精油の採取できる状態が変化するので、この点も考慮しながら1年を経過、

1日に10CC程度の精油が採れるようになりました。

材料は潤沢にあるのですが、蒸留に使う燃料代のコストがかかるので少し高価になってし

まうのですが、多くの皆様に北山スギの香りを楽しんで頂こうと小さなビンに入れて販売

も始めました。

林業復興のきっかけには程遠いのですが第一歩となればと考えます。 スギの葉精油の香

りを是非試していただいて感想をお聞かせ下さい。   京都北区雲ヶ畑 波多野眞


「杉の葉精油」